アゾール系抗真菌剤 isavuconazonium sulfate
2015年7月30日、アステラス製薬株式会社は、アゾール系抗真菌剤 isavuconazonium sulfate(一般名、製品名:CRESEMBA)に関する第III相ACTIVE試験の結果を発表した。
カンジダ症は希少疾病に指定されており、侵襲性カンジダ症は死亡率が高く、米国では40%に達しており、カンジダ血症や侵襲性カンジダ症は、新たな治療の選択肢が求められている。
CRESEMBAは、米国において成人の侵襲性アスペルギルス症及び侵襲性ムーコル症に対する治療薬として承認されており、スイスのバシリア社と共同で開発を進めている。
試験内容と結果
今回の試験では、カンジダ血症及び侵襲性カンジダ症の成人患者を対象として、isavuconazole(isavuconazonium sulfateの有効成分)の静脈内投与と経口投与による有効性と安全性を評価した。
主要評価項目である静脈内投与終了時の総合臨床効果において、isavuconazole投与群では、対照群であるカスポファンギン投与群に対する非劣性を検証することはできなかった。
また副次評価項目として、isavuconazoleの静脈内投与終了後、isavuconazoleの静脈内投与を継続、又は経口投与へ切り替えた群と、カスポファンギンの静脈内投与終了後、カスポファンギンの静脈内投与を継続、又はボリコナゾールの経口投与へ切り替えた群について総合臨床効果を比較した結果、両群間で大きな差はみられなかった。
なお、isavuconazole投与群の総合的な安全性プロファイルは、カスポファンギン投与群と同様であり、既に報告している第III相試験で得られた安全性データとほぼ一致した。

アステラス製薬 ニュースリリース
http://www.astellas.com/jp/corporate/news/detail/