米国では7月最終週より使用可能
2015年7月24日、サノフィとRegeneron社は、米国食品医薬品局(FDA)がalirocumabを新しい薬剤クラスである、PCSK9(前駆タンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型)阻害剤として初めて承認したことを発表した。
米国では、スタチンを含む標準的な治療を受けてもLDLコレステロールを医師が推奨する治療目標に達成できない患者が少なくない。
このような患者は約800~1,000万人にのぼり、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症と呼ばれる遺伝性疾患の患者や、動脈内プラーク形成による血流低下が誘引する疾患などの症候性ASCVD患者が含まれる。
Alirocumabの承認
Alirocumabは、ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症又はアテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)のために、低比重リポ蛋白(LDL)コレステロールのさらなる低下が必要な成人患者に対して、食事療法と最大耐用量のスタチンに追加して用いる薬剤である。
今回、成人高LDLコレステロール血症に対して承認されたalirocumabは、米国で初めて承認された唯一のPCSK9 阻害剤であり、2種類の用量(75mg及び150mg)で発売される。2週間に1回患者が自己注射で投与する1mL注射剤で、1回投与用プレフィルドペンまたはシリンジ製品である。
Alirocumabの承認は、既存の標準的治療法(スタチン)への追加投与の効果をプラセボとの比較で検討し、一貫して肯定的な結果が得られた第III相ODYSSEYプログラムのデータに基づいて行われた。

サノフィ プレスリリース
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/layout.jsp?scat=474D7