新規経口プロテアソーム阻害薬
武田薬品工業株式会社は、7月15日、「イキサゾミブ」について、再発・難治性の多発性骨髄腫を対象とした販売許可申請を米国食品医薬品局(FDA)に提出したと発表した。
「イキサゾミブ」は、多発性骨髄腫やALアミロイドーシスといった悪性腫瘍に対する、新規経口プロテアソーム阻害薬。
全世界で11万4000人が発症
多発性骨髄腫は、がんの中でも稀であり、米国では年間約2万人、全世界では11万4000人が新規に同疾患を発症している。
同疾患では、形質細胞すなわち骨髄腫細胞の一群ががん化して増殖し、通常よりも形質細胞の数が増加する。形質細胞は体内を広く循環するため、多くの骨に影響を与え、結果として圧迫骨折、溶解性骨病変や関連疼痛に繋がることがある。
骨・免疫系・腎・赤血球数に影響を与え、骨疼痛・倦怠感・貧血の兆候などを伴うことも多い。数多くの重大な健康障がいを引き起こす可能性がある。
第3相試験のデータに基づいて申請
今回の申請は、国際共同臨床第3相試験のデータに基づいて行われた。同試験では、再発・難治性の多発性骨髄腫患者722名を対象として、「イキサゾミブ」群とプラセボ群を比較。同試験において患者は、引き続き治療を受け、長期的な転帰についての評価が行われている。
同社は今後も、世界中の多発性骨髄腫患者や医療関係者に革新的な新薬を届ける取り組みをさらに強化するとしている。

新規経口プロテアソーム阻害薬イキサゾミブの米国における販売許可申請について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2015/20150715