申請資料を改訂
ナノキャリア株式会社は、NC-6004の米国Phase Ib/II臨床試験のPhase Ibパートが完了後、Phase IIパートに移行するに当たり、当初の計画を変更して適応疾患を拡大することを取締役会で決定したと、2015年7月17日に発表した。
同社は、Phase IIパートにおける適応疾患を3つに拡大し、バスケットデザインとして開始する。すでに、治験実施申請資料のIND(Investigational New Drug)の改訂版をFDA(Food and Drug Administration米国食品医薬品局)に提出済みである。
バスケットデザイン試験で実施
今回の米国Phase II臨床試験では、非小細胞肺がん、膀胱がん、胆道がんを対象にしたNC-6004とGemcitabineの併用療法の有効性を確認する。臨床試験の期間は約2年間を予定している。
適応疾患が3つになったことから、複数の適応症の有効性、安全性を検討できるバスケットデザイン試験で実施する。さらに、それぞれの適応症について知識や経験が求められるため、米国の治験実施機関と連携して、該当する専門医師や患者の協力を得ていく考えである。
同社は、効率的な試験システムの採用で、有効性の高いがん種の発見にかかる期間を短縮でき、承認取得に向けた開発が加速化されると期待している。また、NC-6004の製造販売承認の取得で、将来的には市場の拡大を見込んでいる。

ナノキャリア株式会社 プレスリリース
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