10.1か月は早い?短い?
政策研の医薬産業政策研究所と東京大学大学院薬学系研究科が共同で、「新薬の臨床開発と審査期間-2014年実績-」を発表した。政策研は、申請企業に対して、アンケートを実施。2014年1月~12月の新薬医薬品の承認取得情報を加え、分析した結果を発表。結果は、10.1か月となった。
この調査は、2000年から行い、2011年からは、4年連続で新薬の審査期間が12か月を下回っている。2012年の9.5か月が最短の審査期間となった。今回は、前年と同様の10.1か月の結果となった。
2年以上の審査期間から短くなってくる
2000年から行われている今回の調査。2000年の新薬承認審査期間は、28.3か月と、2年以上の時間がかかっていた。翌年の2001年には、16.8か月になるが、それでも1年以上の審査期間がかかっている。2011年、審査期間が初めて1年を切り、10.1か月となった。
2011年から2014年まで、全て1年を切っている。調査開始の2000年から半分以下の時間で新薬の審査が行われている。
欧米とアジア地区の新薬開発の状況
2003年以降、国内で新薬申請を行う時点での、欧米の開発状況を調査するため「欧米で承認済み」、「欧米で臨床開発中あるいは申請中」、「欧米での臨床開発未実施」の3つに分けられ調査を開始した。
この調査は、国内企業と外資系企業の2つに分け、調査を行った。この調査から、現在は、「欧米で臨床開発中あるいは申請中」が多く申請が行われている。
また、2004年からは、アジア地域での開発状況も調査を開始し、2013年度には、「アジア地域での臨床開発未実施」の新薬申請の割合が66%と高い割合を占めている。

医薬産業政策研究所 調査結果
http://www.jpma.or.jp/