自己免疫疾患の乾癬
日東薬品工業株式会社(以下、日東薬品)は、2016年4月1日、皮ふ疾患の乾癬が乳酸菌(Leuconostoc mesenteroides subsp. mesenteroides NTM048株、以下、ロイコ菌)の菌体外多糖(以下、EPS)の経口摂取により緩和されることを広島大学との共同研究で確認したと発表した。
乾癬は皮ふの赤い腫れと盛り上がり、銀白色のかさぶたとその剥離が観察される慢性皮ふ疾患である。近年の研究から、乾癬が免疫機能の異常で引き起こされる自己免疫疾患であるとわかっている。国内には10万人の患者が見込まれる。
乾癬の症状を緩和
日東薬品はエンドウマメから単離し、独特のネバネバ物質のEPSを作る乳酸菌のロイコ菌を保有している。広島大学とのこれまでの研究で、乾癬による皮ふの炎症に対し、患部にロイコ菌のEPSを塗ることで症状が改善することを発表している。
今回、マウスに経口摂取させたところ、乾癬症状スコアの悪化が緩和されると同時に、脾細胞での炎症性サイトカインが抑制されることがわかった。これらの結果から、ロイコ菌のEPSは体の内側と外側で乾癬にアプローチして、症状を改善すると考えられる。
今後、日東薬品は、EPSの機能を活用して機能性食品を開発するなど、実用化を目指していく。
(画像はニュースリリースより)

日東薬品工業株式会社 ニュースリリース
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