強力かつ選択的な経口ALK阻害剤
ノバルティス ファーマ株式会社は、3月28日、「ジカディアカプセル150mg」(以下「ジカディア」)について、ALK(未分化リンパ腫キナーゼ)融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの治療薬として、国内における製造販売承認を取得した。
同剤は、受容体チロシンキナーゼであるALKの自己リン酸化を阻害し、がん細胞の増殖を抑制する、強力かつ選択的な経口ALK阻害剤。
治療上の大きな課題となっていた阻害剤
ALK融合遺伝子は、その発現が、がん細胞の増殖を促進することが明らかにされている。また、NSCLCの病期の進行度や予後の悪化に関連があるという報告も存在するという。ALK融合遺伝子陽性(ALK+)が認められたNSCLCの治療には、現在、複数のALK阻害剤が用いられている。
しかし既存のALK阻害剤については、不耐容であったり、効果が十分ではなかったり、または一旦効果が見られても耐性により憎悪する患者が大半だという。また脳転移のリスクが増加することも示唆されており、治療上の大きな課題となっていた。
新たな治療選択肢を患者へ
「ジカディア」は、化学療法及び既存のALK阻害剤の治療歴があるALK+ NSCLC患者を対象とした第2相臨床試験において、奏効率37.1%で主要目的を達成。高い抗腫瘍効果を示した。また、脳転移を有するALK+ NSCLC患者においても、脳転移病変に対する抗腫瘍効果が示唆されている。
同社は今回の承認取得について、新たな治療選択肢を患者へ届けられることを嬉しく思うとしている。

「ジカディア」、ALK融合遺伝子陽性の非小細胞肺がんの治療薬として製造販売承認取得 - ノバルティス ファーマ株式会社
http://www.novartis.co.jp/news/2016/