ヒトTROP-2を標的としたモノクローナル抗体
株式会社カイオム・バイオサイエンスは、3月22日、同社が開発を進めているTROP-2抗体について、韓国における特許付与の決定通知を受領したと発表した。
同特許は、ヒトTROP-2を標的としたモノクローナル抗体に関するもの。これまでに、日本・米国・カナダ・ニュージーランド・オーストラリアで特許が成立している。
顕著な抗がん活性を示す
同特許における抗ヒトTROP-2抗体が標的とするTROP-2は、乳がん・大腸がん・膵がん・前立腺がん・肺がんなどの複数の固形がんにおいて、細胞表面における発現が正常組織より亢進している。
また、がんの悪性度に関連しているという報告も多数行われており、がん治療の標的分子として注目されている。
抗ヒトTROP-2抗体は、このTROP-2を抗原(標的分子)として結合し、がんの増殖活性を阻害する作用を持つ。疾患モデル動物を用いた試験では、顕著な抗がん活性を示すことが既に確認されている。
今後の知財基盤を強化するもの
今回、韓国における特許付与の決定通知を受領した発明の名称は、「ANTI-HUMAN TROP-2 ANTIBODY HAVING ANTITUMOR ACTIVITY IN VIVO」。特許出願番号は、「2012-7032403」となっている。
なお同特許は、カイオム・バイオサイエンスが本年3月にADC Therapeutics社との間でオプションライセンス契約を締結したLIV-2008bに関連する特許のひとつ。カイオム・バイオサイエンスはこの特許を、今後の同社の知財基盤を強化するものとしている。

TROP-2抗体に関する韓国特許付与決定についてのお知らせ - 株式会社カイオム・バイオサイエンス
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