ALAを利用した医薬品を研究・開発
SBIファーマ株式会社は、3月16日、センチネルリンパ節がん転移識別装置に関して、日本での特許を取得したと発表した。
同社は、SBIホールディングス株式会社の子会社であり、5-アミノレブリン酸(ALA)を利用した医薬品・健康食品・化粧品の研究・開発などを行う企業。
ポルフィリンを検出し、転移有無を識別
従前の転移性がん原発巣摘出手術においては、転移の可能性のあるリンパ節を切除することが標準的な術式となっていた。しかし近年は、患者のQOL改善のため、手術中にセンチネルリンパ節を検査。がん細胞の転移が無い場合は、リンパ節切除の省略や切除範囲縮小が行えるようになっている。
ALAは、投与するとがん細胞にポルフィリンが蓄積されることが知られている。SBIファーマは、このがん細胞に蓄積したポルフィリンを検出することで、病巣周辺のセンチネルリンパ節におけるがん転移の有無を識別できる装置を発明。今回の特許取得に至った。
今後もALAの可能性を追求
ALAは、体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸であり、ヘムやシトクロムと呼ばれるエネルギー生産に関与する機能分子の原料となる、重要な物質。焼酎粕・赤ワイン・高麗人参等の食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られている。
SBIファーマは、アンメットメディカルニーズに応える医薬品を提供できるよう、今後もALAの様々な可能性を追求するとしている。

センチネルリンパ節がん転移識別装置に関する特許取得のお知らせ - SBIファーマ株式会社
http://www.sbipharma.co.jp/pdf/SBI_pharma_20160316