米大手に出資
日立化成株式会社(以下、日立化成)は、2016年3月15日、再生医療製品を開発するCaladrius Biosciences,Inc.(CIBS)の子会社、PCT,LLC,a Caladrius Company(PCT)に出資し、技術提携契約を締結したことで、日本国内向けの再生医療用細胞の受託製造事業に2018年度に参入する予定であることを発表した。
この分野での米国の最大手、PCTとの技術提携により、日立化成は、PCTの米国での受託製造事業に参画する。
今後、自動化設備などを充実させた生産管理システムを開発し、同社から供与される技術・ノウハウと日立グループからの技術支援により、高品質・低コストの受託製造を行う計画である。
再生医療市場の拡大
再生医療にはがん免疫療法や体性幹細胞・iPS細胞を用いた治療法などがあり、臨床にがん免疫療法、体性幹細胞を用いた治療法が応用される事例も増えてきた。
国内では、「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性および安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)」が施行されたことで、医療機関が細胞培養加工を企業に委託する外部委託と、再生医療等製品の早期承認が可能となっている。
今後、再生医療市場の急性長が見込まれており、周辺産業市場は世界規模で2030年に5兆円、2050年に15兆円に拡大すると推測される。

日立化成株式会社 ニュースリリース
http://www.hitachi-chem.co.jp/