リーディングポジションを築いている治療薬
武田薬品工業株式会社は、3月16日、同社子会社と米国Orexigen Therapeutics, Inc. が、肥満症治療剤「CONTRAVE」に関する提携解消に合意したと発表した。
提携を解消した子会社は、武田ファーマシューティカルズUSA Inc.。「CONTRAVE」は、米国の肥満症領域でリーディングポジションを築いている治療薬のひとつ。
2つの領域に作用する
「CONTRAVE」は、ナルトレキソン塩酸塩徐放製剤とブプロピオン塩酸塩徐放製剤の合剤。非臨床試験においてナルトレキソンおよびブプロピオンは、脳の食物摂取を司る領域にある視床下部(食欲中枢)と、中脳辺縁系ドーパミン経路(脳内報酬系)の2つの領域に作用することが示唆されている。
同剤は、2014年9月に米国食品医薬品局(FDA)より販売許可を取得。成人肥満症患者あるいは成人体重過多の患者を対象として、食事療法と運動療法による体重管理に対する補助療法として使用されている。
開発・販売の移管を適切に進める
武田ファーマシューティカルズUSA Inc.とOrexigen Therapeutics, Inc.の提携は、ハート・スコット・ロディノ反トラスト強化法に基づく審査終了後、解消される予定。
「CONTRAVE」は肥満症患者にとって重要な治療オプションであるため、両社は協働して開発・販売の移管を適切に進めるとしている。

rexigen社と武田薬品の米国における肥満症治療剤CONTRAVEの提携解消について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/2016/