ALA投与で腎臓の濾過能力を改善
SBIファーマ株式会社は、3月14日、慢性腎臓病の改善・予防剤に関して日本での特許を取得したと発表した。
同社は、SBIホールディングス株式会社の子会社であり、5-アミノレブリン酸(ALA)を利用した医薬品の研究・開発などを行う企業。今回の特許は、ALA投与により直接的に腎臓の濾過能力を改善するというもの。
治療法が限定されていた慢性腎臓病
慢性腎臓病は、慢性的に腎臓の機能が低下する疾病を指す。通常は、長期にわたり徐々に腎臓の機能が低下することによって発症する。直接的に治療する薬剤は現在まで知られておらず、腎機能低下の根本的な治療は腎移植か透析に限定されていた。
同社が今回特許を取得した同疾患の改善・予防法では、ALAを投与することで、慢性腎臓病患者の推算糸球体濾過量(eGFR)を増加させ、直接に腎臓の濾過能力を改善また能力低下を予防する。
今後もALAの様々な可能性を追求
ALAは、体内のミトコンドリアで作られるアミノ酸。焼酎粕や赤ワイン、高麗人参などの食品にも含まれるほか、植物の葉緑体原料としても知られている。エネルギー生産に関与する機能分子の原料となる重要な物質だが、加齢に伴って生産性が低下する。
SBIファーマは、アンメットメディカルニーズに応える医薬品を提供できるよう、今後もALAの様々な可能性を追求するとしている。

慢性腎臓病の改善・予防に関する特許取得のお知らせ - SBIファーマ株式会社
http://www.sbipharma.co.jp/pdf/SBI_pharma