スイスのADCT社との間で締結
株式会社カイオム・バイオサイエンスは、3月14日、同日開催の取締役会において、がん治療用抗体「LIV-2008b」のオプションライセンス契約締結について決議を行った。
同契約は、同抗体の、Antibody Drug Conjugate(以下「ADC」)領域での全世界における独占的な開発・販売権に関するもの。スイスのADC Therapeutics社(以下「ADCT社」)との間で締結される。
強力な抗がん作用を有する「LIV-2008b」
「LIV-2008b」は、乳がん・大腸がん・肺がんをはじめとする多くの固形がんの細胞表面に発現している抗原「TROP-2」に結合した後、細胞内に取り込まれるインターナリゼーション活性を持つ。
「TROP-2」は、上記の複数の固形がんにおいて、正常組織よりも発現が亢進している。そのため、がん治療の標的分子として期待されており、同社研究チームは各種マウスモデルで同抗体が強力な抗がん作用を有することを見出している。
評価を目的として特許の実施を許諾
今回締結が決議されたオプションライセンス契約では、カイオム・バイオサイエンスがADCT社に対し、「LIV-2008b」の評価を目的として特許の実施を許諾する。
両社は既に、がん治療用抗体「LIV-1205」についてオプションライセンス契約を締結しており、「LIV-2008b」についても新たに契約を締結することとなった。なお今回の契約締結後も、ADC領域以外での「LIV-2008b」の権利は、カイオム・バイオサイエンスが保持する。

がん治療用抗体 がん治療用抗体 LIV-2008b のオプションライセンス契約締結について - 株式会社カイオム・バイオサイエンス
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