皮内投与方式のメリット
デンカ株式会社の主要グループ会社、デンカ生研株式会社(以下、デンカ生研)は、2016年3月15日、皮内投与型インフルエンザワクチンの開発と製造販売承認の取得に向けた臨床試験の開始について発表した。
国内で現在、扱われているインフルエンザワクチンの接種は皮下投与方式で、薬剤を表皮と皮下組織の間に注入するものである。今回、開発に取り組む皮内投与方式は、皮下投与にはないメリットをもつ。
皮内投与の場合、免疫細胞が多いとされる表皮、真皮に直接ワクチン抗原が届けられるため、免疫の誘導を効率的に行える。また、使用する針が皮下投与用より細く短いため、痛みや精神的負担を軽減すると考えられる。
生産体制を強化
デンカ生研は、新潟県五泉市に保有する新潟工場と鏡田工場でインフルエンザワクチンの他に、各種検査試薬の生産を行っている。
このたび、迅速診断キットの生産力の向上を目指して鏡田工場に検査試薬製造棟を増設した他、検査試薬関連設備を新潟工場から鏡田工場へ移転、統合するなど、生産拠点の近代化・合理化を推進している。
さらに、新潟工場をワクチン生産に特化して拡充するとともに、ワクチン、検査試薬を供給する体制の整備を図る方針である。
(画像はプレスリリースより)

デンカ株式会社 プレスリリース
http://www.denka.co.jp/news/pdf/20160315_seikenhinai.pdf