便秘型過敏性腸症候群の効能・効果で
アステラス製薬株式会社は、2月24日、グアニル酸シクラーゼC受容体作動薬「リナクロチド」について、厚生労働省に製造販売承認申請を行ったと発表した。
同剤は、同社が米国のIronwood Pharmaceuticals, Inc.(以下「アイアンウッド社」)より導入し日本において開発している薬剤。申請は、成人における便秘型過敏性腸症候群(IBS-C)の効能・効果で行われている。
日本では、成人の2.9%がIBS-C
過敏性腸症候群(IBS)は、腹痛・腹部不快感と便通異常(下痢、便秘)を主体とする消化器症状が、長期間持続もしくは悪化・改善を繰り返す、機能性疾患。日本では、成人の2.9%がIBS-Cであるといわれているが、IBS-Cの効能・効果で承認されている薬剤は現在のところ、存在しない。
「リナクロチド」は、腸粘膜上皮細胞に発現しているGC-C受容体へ局所的に結合および活性化することで、腸管分泌および腸管輸送能を促進し、内臓痛覚過敏を改善する薬剤。同剤は、成人のIBS-Cと慢性特発性便秘(CIC)の適応症で、世界30か国以上において販売されている。
国内第3相試験の結果に基づき申請
今回の申請は、IBS-Cの成人患者を対象として実施された国内第3相試験の結果に基づき行われた。同試験は、プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験であり、「リナクロチド」の有効性検証、そして安全性の検討が行われている。試験の結果、同剤は統計学的に有意な改善を示したという。
アステラス製薬は今回の申請により、新たな治療選択肢を望むIBS-C患者に対して一層の貢献ができると期待している。

グアニル酸シクラーゼC受容体作動薬リナクロチド 日本での承認申請のお知らせ - アステラス製薬株式会社
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