米国事業展開
田辺三菱製薬株式会社(以下、田辺三菱製薬)は、2016年2月23日、米国で2月8日に医薬品販売会社「MT ファーマ アメリカ(MT Pharma America, Inc.)」をニュージャージー州に設立したことを発表した。
田辺三菱製薬が4月から開始する「中期経営計画16-20 Open Up the Future」に掲げているのが「米国事業展開」への挑戦である。今後、M&Aをはじめとして2,000億円以上を投資し、米国での事業基盤を拡充する。
新会社は、米国統括会社の「ミツビシ タナベ ファーマ ホールディングス アメリカ」の直下に設置され、多様な協業形態を通した製品ラインアップの強化により、事業基盤を確立していく。
ラジカットの販売準備
「MT ファーマ アメリカ」が最初に手掛けるのは、日本での販売名ラジカット(R)、「MCI-186(開発コード)」の販売である。
ラジカット(R)は田辺三菱製薬が創製したフリーラジカル消去剤で、細胞傷害性が高いフリーラジカルを消去する働きをもつ。
ラジカット(R)注30mg が脳梗塞急性期治療剤として2001年に、ラジカット(R)点滴静注バッグ30mが2010年に、それぞれ製造販売承認を取得し、日本で販売されている。
「MCI-186」は2005年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)を対象とする希少疾病用医薬品に指定され、2015年6月、日本でALSの効能追加が承認された。
現在、米国での2016年度の承認・上市を目指しており、新会社で機能や要員を拡充するなどの販売準備を進める。
(画像はニュースリリースより)

田辺三菱製薬株式会社 ニュースリリース
http://www.mt-pharma.co.jp/