製薬業界ニュース
2025年05月18日(日)
 製薬業界ニュース

脂肪の摂りすぎが動脈硬化を引き起こす鍵分子 同定

新着ニュース30件






























脂肪の摂りすぎが動脈硬化を引き起こす鍵分子 同定

このエントリーをはてなブックマークに追加
補体因子C5aが鍵
2016年2月17日、東京医科歯科大学大学院血管代謝探索学分野・先進倫理医科学分野の大坂瑞子助教、吉田雅幸教授らの研究チームは、高脂肪食摂取による動脈硬化症の発症に、好中球の活性化が重要であり、C5aと呼ばれる補体因子が鍵となることを世界で初めて明らかにしたと発表した。

動脈硬化
背景
過剰な脂質摂取は動脈硬化症の発症に関わり、血中コレステロール値の高さが動脈硬化症・心筋梗塞のリスク上昇につながること、血中のコレステロール値低下を促す薬剤による、心筋梗塞のリスク低下が知られている。

しかし、食事からのコレステロール摂取と動脈硬化症との関連についてはエビデンスが少なく、なぜ食事からの脂質の過剰摂取が身体に悪いのか、十分には解明されていなかった。

研究チームは今までに、動脈硬化症につながる血管炎症を観察するための実験を行い、動脈硬化症モデル動物の大血管において白血球接着現象が亢進していることを見つけていたが、食事由来脂肪の影響のみが血管炎症を起こすかどうかは知られていなかった。

研究成果
研究チームは、高脂肪食の摂取によって好中球を活性化するC5aが血液中に増加し、その結果、大血管に好中球の接着現象が誘導されることを見いだし、また、C5aによって活性化された好中球はMCP-1と呼ばれる単球活性化因子を積極的に産生し、慢性炎症としての血管炎症状態に移行することが分かった。

さらに、C5aの中和抗体によって、好中球の活性化は抑制され、MCP-1の産生も抑制されることから、C5aが脂肪摂取と血管炎症を結ぶ鍵分子であると同定された。

今回の研究結果は動脈硬化症だけでなく、血管炎症反応が関わる、様々な病態発症の機序解明につながる重要な発見である。今後、好中球活性化因子C5aを標的とする新たな動脈硬化症・心筋梗塞の診断・治療戦略の開発が期待される。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

東京医科歯科大学 プレスリリース
<a href=" http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20160222.pdf" target="_blank"> http://www.tmd.ac.jp/archive-tmdu/kouhou/20160222.pdf</a>


Amazon.co.jp : 動脈硬化 に関連する商品
  • アステラス製薬、テレビCM「明日は変えられる。~過活動膀胱篇~」の放映を開始(3月20日)
  • 大正製薬、乗り物酔い止め薬「センパア」シリーズをリニューアル(3月20日)
  • リアルテックファンド、独自技術により高純度の単結晶を開発する研究所に出資を実施(3月18日)
  • 久光製薬、水虫・たむし治療薬「ブテナロック(R)Vα クリーム 18g、液 18mL」をリニューアル発売(3月17日)
  • アンジェス、米国でDNAワクチンに関する特許を取得(3月17日)
  • Yahoo!ブックマーク  Googleブックマーク  はてなブックマーク  POOKMARKに登録  livedoorClip  del.icio.us  newsing  FC2  Technorati  ニフティクリップ  iza  Choix  Flog  Buzzurl  Twitter  GoogleBuzz
    -->