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2025年05月18日(日)
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腎明細胞癌の浸潤・転移性・薬剤耐性の分子機構 解明

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腎明細胞癌の浸潤・転移性・薬剤耐性の分子機構 解明

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腎明細胞癌 悪性度促進因子
2016年2月9日、北海道大学大学院医学研究科・佐邊壽孝教授らの研究チームは、腎明細胞癌の主な悪性度促進因子が、脂質メディエーターであるリゾフォスファチジン酸(LPA)であることを、詳細な分子機構とともに明らかにしたと発表した。

腎癌
背景
腎明細胞癌は腎癌の70~80%を占め、抗癌剤や放射線療法に対する高い抵抗性により、30~40%が転移性再発する極めて悪性度の高い癌である。この癌は上皮組織に由来し、転移性の高くなったものの多くは上皮様の形質を失い、浸潤能を獲得した間充織様形質に変化している。

また、癌が示す化学療法など様々な治療に対する抵抗性は、間充織形質によるものであることが、最近の研究によって指摘されている。しかし、癌間充織形質の本体や、それを作動させる細胞内シグナル経路は今まで不明だった。

研究成果
今回、研究グループは腎明細胞癌において、LPAがArf6と呼ばれる別の低分子量G蛋白質を活性化、浸潤転移、薬剤耐性を促進することと、その際Arf6によって作動される細胞内シグナル経路が、非転移性癌には発現しない間充織特異的蛋白質を含むものであることを明らかにした。

Arf6経路を遮断すると、薬剤耐性も著しく軽減することができ、病理標本解析から、Arf6経路因子群の高発現は患者予後不良と非常に強い統計的相関を示し、腎明細胞癌の悪性度や薬剤耐性を診断するための優れたバイオマーカーとなることも明らかとなった。

今後、腎癌患者の末梢血癌細胞や転移部での解析も予定しており、過剰で無駄な治療を避け、効率良い効果的治療法の開発につながるものと期待される。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

北海道大学 プレスリリース
http://www.hokudai.ac.jp/news/160209_med_pr.pdf


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