イオン液体を活用した製剤
株式会社メドレックスは、2016年2月9日、同社の子会社、MEDRx USA INCが、帯状疱疹後の神経疼痛治療薬、MRX-5LBT(リドカインテープ剤)の米国における治験許可を申請したと発表した。
同社はイオン液体を利用した独自技術ILTS(Ionic Liquid Transdermal System)を使用して新規製剤のMRX-5LBTを開発し、米国での特許を取得している。
同剤は、この技術により、リドカインパップ剤Lidodermと特性が同等でありながら、さらに利便性、安全性を向上させる可能性をもつものである。
独自技術ILTS
同社は、イオン液体の特徴に着目して、薬物のイオン液体化やイオン液体への溶解により薬物の経皮浸透性が向上することを発見した。常温溶融塩とも呼ばれるイオン液体は融点が100度以下の塩(えん)で、低融点、高イオン伝導性、高極性、不揮発性、不燃性という特徴をもつ。
同社がこれまでに蓄積したノウハウなどの経皮吸収型製剤作製技術をILTSと総称している。例えば、安全性が高いと考えられるイオン液体ライブラリー、対象薬物の経皮浸透性を向上させるイオン液体を選択するノウハウ、イオン液体の特性を保持しながら貼り薬や塗り薬などに製剤化するノウハウなどである。

株式会社メドレックス ニュースリリース
http://pdf.irpocket.com/C4586/TM54/tMoh/uAK9.pdf