子宮腺筋症の治療
持田製薬株式会社(以下、持田製薬)は、2016年1月27日、子宮内膜症治療剤「ディナゲスト錠/OD錠」の効能・効果に、新たに「子宮腺筋症に伴う疼痛の改善」を追加することを厚生労働省に申請した。
子宮腺筋症は子宮体部筋層内に子宮内膜や類似組織が増殖し、月経時に強い疼痛を発症する。発症年齢は40代がピークで閉経期前後の年代では15~20%が同症に罹患する。
根治には手術療法を用いるが、妊娠を希望する患者にはホルモン療法を行う。同疾患の治療薬がないため、長期間投与可能な薬剤の開発が期待されている。
子宮腺筋症にも有効性
同剤は一般名をジエノゲストといい、ドイツのイエナファーム社(現在はバイエル・ファーマAG社のグループ会社)から持田製薬が導入し、開発したものである。
2008年に子宮内膜症治療剤「ディナゲスト錠1mg」、「ディナゲストOD錠1mg」として発売された。
プロゲステロン受容体を活性化する同剤は、卵巣機能抑制作用と子宮内膜細胞増殖抑制作用により子宮内膜症に有効性をもつ。この作用機序が子宮腺筋症に対しても効果があると考えられる。
持田製薬はジエノゲストが子宮腺筋症の疼痛を改善し、QOLに貢献することを期待している。

持田製薬株式会社 プレスリリース
http://www.mochida.co.jp/news/2015/pdf/0127.pdf