中外製薬と大正製薬が国内共同開発
中外製薬株式会社および大正製薬株式会社は、1月22日、骨粗鬆症治療剤「ボンビバ錠」について「骨粗鬆症」を効能・効果とした製造販売承認を取得したと発表した。
同剤は、スイスのF. ホフマン・ラ・ロシュ社が開発し、中外製薬と大正製薬が日本国内で共同開発を行っていた薬剤。今回の承認は、中外製薬が厚生労働省より取得している。
投与経路の選択を可能にする骨粗鬆症治療剤
日本国内における骨粗鬆症の患者数は現在、約1280万人以上と推定されている。同疾患の治療目的は、骨折による寝たきりの予防と患者のQOL維持・改善。そのため、骨量を増やし、骨折の発生を抑制する薬剤が求められていた。
「ボンビバ錠」ならびに「ボンビバ静注」は、ビスホスホネート製剤のアドヒアランス向上と、患者の状況に合わせた投与経路の選択を可能にする骨粗鬆症治療剤として、国内での開発が進められてきた薬剤。
先行して開発が行われた「ボンビバ静注」は、「骨粗鬆症」を効能・効果として2013年6月に中外製薬が製造販売承認を取得。同年8月より、中外製薬と大正富山医薬品株式会社が共同で販売を行っている。
「ボンビバ静注」に対する非劣性を証明
「ボンビバ錠」の承認申請は、国内で実施された第3相臨床試験の成績などを申請資料として、2015年2月に行われた。
同試験では、55歳以上の骨粗鬆症患者422名を対象として、同剤の有効性および安全性を「ボンビバ静注」と比較検討している。主要評価項目である12カ月目の腰椎L2-L4骨密度の増加率について「ボンビバ錠」は、「ボンビバ静注」に対する非劣性が証明されたという。
中外製薬と大正製薬は、今後も骨粗鬆症治療への貢献を目指した取り組みを続けるとしている。

骨粗鬆症治療剤「ボンビバ錠」製造販売承認取得のお知らせ - 中外製薬株式会社
http://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/