出願番号「2013-507805」の関連特許
カルナバイオサイエンス株式会社は、1月21日、同社が研究開発中のCDC7/ASKキナーゼ阻害薬について、特許庁より特許査定通知を受領したと発表した。
今回同社が取得した特許は、既に日本国において特許登録されている出願番号「2013-507805」の関連特許として、「2014-219074」の番号で出願していたもの。
治療困難ながん治療に大きな貢献
ガン細胞は、正常細胞より細胞分裂が盛んだ。その点を利用し、DNAの複製を阻害する薬剤は抗ガン剤として用いられている。しかしそれらの薬剤は、正常細胞にも影響を与えるために強い副作用が生じていた。
対して、DNA複製などの染色体サイクルにおいて多くの機能制御に深く関与していると考えられているCDC7/ASKキナーゼは、ガン細胞のみを細胞死に導く。膵臓がんや悪性度の高い乳がんに対しても、有望な標的分子であることが報告された。これまで治療困難とされてきたがんに対する治療に、大きな貢献を果たすことが期待されている。
早期に臨床段階へステージアップ
カルナバイオサイエンスは、副作用の少ない画期的な抗ガン剤の開発を目的として、CDC7/ASKキナーゼの阻害が抗ガン剤の有望な新規ターゲットとなり得ると判断。低分子阻害薬の研究開発を実施し続けている。
今回の特許査定通知受領を受けて同社は、CDC7/ASKキナーゼ阻害薬を早期に臨床段階へステージアップできるよう、前臨床試験を推進するとしている。

CDC7/ASKキナーゼ阻害薬に係る特許庁(日本)からの特許査定通知受領のお知らせ - カルナバイオサイエンス株式会社
http://www.carnabio.com/output/irlibrary/410_ja.pdf