米国メディミューン社と締結
2014年10月8日、塩野義製薬株式会社は、同社による急性冠症候群を対象とする新規バイオ医薬品創薬プログラムの権利をメディミューン社に許諾する契約を締結したと発表した。
今回のライセンス契約により、メディミューン社は全世界において同創薬プログラムに関する独占的な権利を取得し、バイオ医薬品創製に向けた研究・開発・製造を行えるようになる。塩野義製薬株式会社は契約内容に基づく対価を受け取るとともに、日本での共同販売権を留保する。
HDL(高比重リポ蛋白)の代謝に対する作用が特徴
創薬の対象となる急性冠症候群とは、心筋への酸素と栄養の供給が不十分となることによって引き起こされる不安定狭心症や、急性心筋梗塞等の一連の諸症状などを指す。
冠動脈内にLDLコレステロールなどを含んだ脂質の塊(プラーク)が形成され、血栓が生じることで、冠動脈の血流が減少あるいは途絶して起こるとされている。
今回の契約対象となったプログラムは、HDL(高比重リポ蛋白)の代謝に対する作用を特徴とするものだ。HDLには血液中のコレステロール値を管理する働きがあることから、その代謝を調節することで急性冠症候群を含む心血管疾患のリスクをさらに低減することが期待されている。

塩野義製薬株式会社 プレスリリース
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