ノバルティス社が開発中の薬剤
スイス・バーゼルのノバルティス社は、同社が開発中の薬剤「AIN457(セクキヌマブ)」が、関節症性乾癬における2つの第3相臨床試験で主要評価項目を達成したと発表した。
「セクキヌマブ」は、炎症性疾患を刺激するタンパク質であるインターロイキン-17A(IL-17A)を選択的に標的とする、初の薬剤。
IL-17Aを標的とし、その作用を停止させる
関節症性乾癬は、関節の疼痛とこわばり、皮膚と爪の乾癬、不可逆的な関節破壊などを引き起こす疾患。炎症性の疾患であり、羅患期間が長期にわたるため、顕著な身体的障害や生活の質低下、平均余命の短縮をもたらす。乾癬と密接な関連性があり、乾癬患者の約30%に関節症性乾癬が認められるという。
「セクキヌマブ」は、IL-17Aを選択的に標的とし、その作用を停止させるヒトモノクローナル抗体。IL-17Aは炎症性疾患を刺激するタンパク質であり、乾癬および関節症性乾癬など炎症性関節炎疾患の発現において中心的な存在と考えられている。
効果的な新治療法の提供が急務
今回の第3相臨床試験は、1000名を超える患者を対象として実施された。試験では、末梢関節における臨床症状の改善、そして関節破壊の予防を含む関節症性乾癬の兆候と症状が、プラセボと比べて改善したという。
試験結果の詳細は、近日中に開催される医学学会で発表予定。同社は、関節症性乾癬患者への効果的な新治療法の提供が、急務だと考えている。

IL-17A阻害薬AIN457(セクキヌマブ)関節症性乾癬における第3相臨床試験で主要評価項目を達成 - ノバルティスファーマ株式会社
http://www.novartis.co.jp/news/2014/