C型慢性肝炎治療薬の製造販売承認を取得
東京都千代田区に本社を置くMSD株式会社は、C型慢性肝炎治療薬の製造販売承認を取得したことを2014年9月26日に発表しました。この薬の名称は「バニヘップ(R)カプセル150mg」で、一般名はバニプレビル。
バニヘップとは
バニヘップはアメリカの企業が開発した第二世代のプロテアーゼ阻害剤。C型肝炎ウイルスは複製されることで病気の症状が悪化しますがその複製に関わる酵素であるプロテアーゼを阻害する薬です。日本人のC型肝炎患者のおよそ7割はジェノタイプ1型のC型慢性肝炎とされ、この型の患者にとって、リバビリンとペグインターフェロンアルファー2b(遺伝子組み換え)と共にバニヘップの3剤を併用する療法は有効であるとされています。
日本のC型肝炎ウイルスに感染している患者はおよそ150万から200万人いるとされ、その中には自覚症状がなく感染そのものに気づいていない人もいれば、感染をわかっていても通院していない人もいます。肝硬変、慢性肝炎、肝がん患者の75%はC型肝炎ウイルスに感染しています。そして、毎年3万人が肝がんにより死亡しているというデータもあります。
同社では今回承認を受けたバニヘップに加え、既存のC型慢性肝炎の治療薬を通じて患者や医療従事者に対してより良い治療の選択肢を提供することができるよう努力していくことを表明しています。

MSD ニュースリリース
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