新規作用機序の不眠症治療薬の承認を取得
東京都千代田区に本社を置くMSD株式会社は、新規作用機序を有する不眠症治療薬の製造販売承認を取得したことを2014年9月26日に発表しました。今回承認を受けた薬の名称は「ベルソムラ(R)錠15mg/20mg」で、一般名はスボレキサント。
ベルソムラの特徴とは
ベルソムラは米国企業が開発した世界発のオレキシン受容体拮抗薬です。オレキシンは覚醒を維持するための神経伝達物質であり、このオレキシンが受容体に結合することをブロックすることで、過剰な覚醒状態を抑制させ、その結果として脳を覚醒状態から睡眠状態へとスムーズに移行させていく生理的プロセスを助けることで、眠りをもたらします。
この薬の国際共同試験には日本も参加し、第3相臨床試験においては、本剤を投与した患者に対して優れた入眠の効果と睡眠を維持する効果を確認することができました。
日本では成人の33%が不眠症状に悩まされているといい、その特徴としては「睡眠中に何度も目が覚める」「寝つきが悪い」「朝早くに目が覚める」などがあります。こうした不眠症状は生活の質を下げるだけではなく、うつ病の危険因子にもなることから、不眠症状に対する治療及び治療薬が大変注目されているのです。

MSD ニュースリリース
http://www.msd.co.jp/