欧米の規制当局へ承認申請するため
アンジェスMG株式会社は、虚血性疾患治療剤「コラテジェン」の重症虚血肢を対象としたグローバル第3相臨床試験について、開始準備の進捗の状況を発表した。
この試験は、同剤を欧米の規制当局へ承認申請するためのデータを取得するもの。
潜在市場規模、50億ドル
重症虚血肢は、足の血流が悪化することで強い痛み・潰瘍・壊死を引き起こす疾患。現在用いられている治療法の適応とならない患者にとっては、有効な治療法が存在しない。遺伝子治療剤である「コラテジェン」は、肝細胞増殖因子(HGF)遺伝子を足に注射することで、新たな血管を形成し足の血流を改善させると期待されている。
重症虚血肢は、米国だけで50万人以上の患者がいると推定され、その潜在市場規模は50億ドルに及ぶと考えられている。今回同社が行う臨床試験は、約500例の患者を対象に「コラテジェン」の有効性と安全性を確認し、欧米の規制当局へ承認申請するためのデータを取得するもの。
約3年強の試験期間を予定
この試験は、最初の患者の登録から最後の患者の観察期間終了まで約3年強の試験期間が予定されている。早ければ平成30年に米国、その後欧州での承認申請を目指すという。
同社は、患者の安全性を最優先するため試験が想定以上の時間を要しているが、全体のスケジュールは概ね順調に進んでいるとし、主力開発品である「コラテジェン」の海外の承認獲得に向け全力で試験を進めるとしている。

「コラテジェン」のグローバル第3相臨床試験の状況について - アンジェスMG株式会社
http://www.anges-mg.com/pdf.php?pdf=100764.pdf