経口SRC/ABLチロシンキナーゼ阻害剤
ファイザー株式会社は9月26日、経口SRC/ABLチロシンキナーゼ阻害剤「ボシュリフ錠100mg」(以下「ボシュリフ」)の製造販売承認を取得したと発表した。
今回の製造販売承認申請は、「前治療薬に抵抗性又は不耐容の慢性骨髄性白血病」の効能・効果で行われた。
成人白血病の15~20%を占める
慢性骨髄性白血病は、多能性造血幹細胞の異常により惹起される白血病。95%を超える患者が、番染色体と22番染色体の転座により形成されるフィラデルフィア染色体を有することが特徴とされている。
病期が進行するまで無症状であることが多く、無治療で放置した場合は、慢性期・移行期・急性転化期と進行し、死に至ることもある。日本においては成人白血病の15~20%を占め、発症頻度は約1人/10万人/年間とされる。
2次治療以降におけるメディカルニーズが高い
慢性骨髄性白血病に対する1次治療としては、イマチニブ・ダサチニブ・ニロチニブによる治療、もしくは同種造血細胞移植が、現在行われている。しかし、この1次治療で十分な治療効果が得られなかったり、副作用により投与中断を余儀なくされたりする患者が存在するため、2次治療および3次治療以降におけるメディカルニーズは、未だ高い。
「ボシュリフ」は、海外および国内の臨床試験において有効性が認められ、忍容性も良好だった。今回の承認は、これらの試験成績に基づいている。なお同剤は、同効能にて希少疾病用医薬品に指定され、優先審査品目として審査を受けていた。

慢性骨髄性白血病治療薬「ボシュリフ錠100mg」の製造販売承認を取得 - ファイザー株式会社
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/