厚生労働省から製造販売承認を取得
武田薬品工業株式会社は、9月26日、エチレングリコール・メタノール中毒用剤「ホメピゾール点滴静注 1.5g『タケダ』」(以下「ホメピゾール」)について、厚生労働省から製造販売承認を取得したと発表した。
エチレングリコール中毒とメタノール中毒の標準治療薬
「ホメピゾール」は、カナダのPaladin Labs Inc.(以下「Paladin 社」)がカナダで販売している、アルコール脱水素酵素阻害剤。海外では、エチレングリコール中毒とメタノール中毒の標準治療薬として使用されている。
エチレングリコール中毒とメタノール中毒は、エチレングリコールおよびメタノールの摂取により体内に生じた有機酸が、代謝性アシドーシスを惹き起こすことで発症する。適切な診断・治療がなされなかった場合、腎不全や失明といった後遺症や、死に至るリスクさえ発生する。日本における患者数は、年間で合計数名から数十名程度と推定されている。
発売後、全例調査を実施予定
武田薬品は2011年5月、同剤の国内における独占的開発・販売権を獲得する契約を、Paladin社と締結。同剤は当時、日本において未承認薬であった。同社は2013年12月、厚生労働省に同剤の製造販売承認を申請している。
同社は、同剤の安全性および有効性に関するデータを収集すべく、同剤発売後、同剤の投与を受ける患者を対象とした全例調査を実施する予定だという。

「ホメピゾール点滴静注 1.5g『タケダ』」の日本における製造販売承認取得について - 武田薬品工業株式会社
http://www.takeda.co.jp/news/files