世界最高水準の検出感度
大塚製薬株式会社は、体外診断用医薬品として「Major BCR-ABL mRNA測定キット『オーツカ』」の製造販売承認を、2014年9月3日に取得したと発表した。
同キットは、慢性骨髄性白血病(CML)の治療効果をモニタリングする、世界最高水準の検出感度を有する検査キット。微小に残存する白血病細胞を、国際標準の分子レベルで測定可能にしたという。
(画像はプレスリリースより)
高感度の体外診断用医薬品が望まれていた
日本においてCMLは、10万人に1人の程度で発症している。発症率は全ての年齢層においてほぼ同様だが、中年以降はやや発症率が高くなり、発症年齢中央値は53歳でやや男性に多い。現在の患者数は約11000人であり、高齢者の人口増加および治療の進歩による死亡率の低下により増加傾向にあるという。
CMLの治療は、投与期間毎の治療効果についてMajor BCR-ABL mRNAの発現量を国際標準値(IS値)で評価し、その値に基づき治療法を考慮することが推奨されている。しかし日本では、IS値を採用した体外診断用医薬品がなかった。また、微小残存病変の評価と早期再発のモニタリングのため、より高感度に測定できる体外診断用医薬品が世界的に望まれていた。
今後、保険適用に向けて作業を進める
「Major BCR-ABL mRNA測定キット『オーツカ』」は、これらの課題を克服すべく、同社が自社開発した体外診断用医薬品。細胞レベルから分子レベルの測定ができる世界最高水準の検出感度を誇り、IS値での報告が可能となっている。
同社は今後、同キットの保険適用に向けて作業を進めるとしている。発売は、11月予定。

『Major BCR-ABL mRNA測定キット「オーツカ」』の製造販売承認を取得 - 大塚製薬株式会社
http://www.otsuka.co.jp/company/release/