化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道癌に対する適応追加を目指す
Meiji Seika ファルマ株式会社は、光線力学的療法用剤「注射用レザフィリン(R)100mg」(一般名:タラポルフィンナトリウム、以下、レザフィリン)について、化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道癌に対する適応を追加するための承認申請を行ったと発表した。今回の適応追加承認申請は、多施設共同の医師主導治験の結果により行われた。
なお、レザフィリンは既に同疾患に対し希少疾病用医薬品の指定を受けている。
光線力学的療法
光線力学的療法は、光感受性物質の存在する腫瘍細胞にレーザ光を照射すると、照射された部位の腫瘍細胞が壊死するという局所治療法。レザフィリンは腫瘍親和性光感受性薬剤であり、腫瘍細胞に選択的に残存するため、レーザ光により腫瘍だけを壊死させることが可能。
ただし、副作用として光線過敏症を引き起こしやすくなるため、投与してから2週間光線過敏性試験にて確認をする必要がある。また、レザフィリンは半導体レーザと組み合わせて使用することで、2003年に早期肺癌、2013年に原発性悪性脳腫瘍を適応として既に承認されている。
同治療法に用いる半導体レーザに関しては、パナソニック ヘルスケア株式会社が申請を予定している。
化学放射線療法または放射線療法後の局所遺残再発食道癌
この疾患は、進行性の食道癌に対して実施された化学放射線療法もしくは放射線療法の後に、癌が消失まで至らず残留した病変、あるいは病変が消失したにもかかわらず再発した食道癌。現在、同疾患に対して確立された標準治療は存在しない。
そのため、安全かつ有効な新たな治療選択肢の開発が熱望されている。

Meiji Seika ファルマ株式会社ニュースリリース
http://www.meiji-seika-pharma.co.jp/pressrelease/2014/