日本国内では約70年ぶりに感染が確認
株式会社医学生物学研究所(以下、MBL)は、完全ヒト型抗デングウイルス抗体の開発に成功したと発表した。
デング熱は、元来、蚊を媒介して感染が広がる熱帯性の伝染病。2014年に入ってから、日本国内では約70年ぶりに感染が確認されている。
4つの異なる型を持つデングウイルス
デングウイルスは、4つの異なる型を持つ。4つのうちのある型に感染すると、通常その型に対して自己防御機能を獲得するが、異なる型に対する免疫能は獲得することができず、再度感染するおそれがある。そして、異なる型に続けて感染すると、重症化する頻度が高まる。
MBLは、『デング感染症等治療製剤研究開発プロジェクト』と『抗デング出血熱・治療用ヒト抗体候補の動物試験での有効性評価』の両プロジェクトに参加。その中で、予防と治療の両面でウイルス増殖抑制効果のある完全ヒト型抗デングウイルス抗体の開発を行った。
4つの型すべてに対し中和活性
両プロジェクトにおいてMBLは、細胞融合法を用いて、数十種類の完全ヒト型抗デングウイルス抗体の開発に成功。開発されたこれらの抗体は、デングウイルス4つの型すべてに対し顕著な中和活性を有することが、試験において確認された。
同社はこれらの抗体について、国内外問わず製薬会社への導出及び提携を進め、早期の製剤化を計画している。

完全ヒト型 抗デングウイルス抗体の治療薬開発について - プレスリリース
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