7月に製造販売承認を取得
ノバルティス ファーマ株式会社は、骨髄線維症の治療薬として「ジャカビ錠5mg」を発売した。
同剤は、骨髄線維症に対する初のヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤として、2013年9月に承認申請を実施。本年7月4日に製造販売承認を取得、9月2日に薬価収載された。
(画像はプレスリリースより)
患者のQOLを低下させる諸症状を改善
骨髄線維症は、進行性の血液がん。造血組織の役割を持つ骨髄が線維化することで、正常な血液の産生が妨げられる。症状としては、脾臓の肥大や脾腫に伴う腹部の不快感や痛み、倦怠感・寝汗・体重減少・などの消耗性の全身症状、貧血に伴う倦怠感・疲労感などが見られる。
現状では、病因は十分に解明されていない。しかし、血球産生を調節するJAK-STATシグナル伝達経路の恒常的な活性化が関与しているとは考えられている。JAK阻害剤「ジャカビ」は、JAK1およびJAK2に高い選択性を有し、JAK-STAT経路を阻害することで、消耗性の症状の原因となる炎症性サイトカインの産生を抑制。患者のQOLを低下させる諸症状の改善が期待されている。
安全性確保と適正使用の推進を最優先
「ジャカビ」の有効性と安全性は、COMFORT-IおよびCOMFORT-2国際共同第3相臨床試験と、アジア国際共同第2相臨床試験の結果で、確認された。
ノバルティス ファーマは、患者の安全性確保と「ジャカビ」の適正使用の推進を最優先し、副作用やそのマネジメントに関する情報提供に努めるとしている。

抗悪性腫瘍剤「ジャカビ錠5mg」を新発売 - プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2014/pr20140902.html