心血管系リスクの高い日本人高コレステロール血症患者が対象
2014年8月28日、アムジェン社はスタチン併用下でevolocumabを評価した第3相YUKAWA-2試験において主要評価項目が達成され、良好な結果が得られたと発表した。
evolocumabは同社とアステラス製薬の合弁会社であるアステラスアムジェン バイオファーマ株式会社によって開発され、現在治験中の完全ヒト型モノクロナール抗体だ。
同試験は心血管系リスクの高い日本人高コレステロール血症患者404例を対象とし、スタチン併用下でevolocumabの安全性、忍容性および有効性をプラセボとの比較で評価した。その結果、主要評価項目とした12週時点のLDLコレステロール(LDL-C)のベースラインからの低下率および10週と12週時点のLDL-Cのベースラインからの平均低下率を達成したという。
(画像はアステラス社ホームページより)
PCSK9を阻害し、LDL受容体の働きを促進
evolocumabはLDL-Cを血中から取り除く肝臓の働きを低下させるPCSK9を阻害し、そのことで肝臓の表面にあるLDL受容体がより多くのLDL-Cを血中から取り除けるようにする。
スタチンは高コレステロール患者の治療に重要な役割を果たしているが、これにevolocumabを追加することで、スタチンでは十分な効果が得られない症例においてもLDLコレステロールを低下できるようになる可能性がある。

米国アムジェン社 プレスリリース
http://www.aabp.co.jp/jp/news/082814.html