迅速な判別が可能になった
タカラバイオ株式会社は、腸管出血性大腸菌(EHEC)のO抗原遺伝子型をPCR法により迅速に判別する研究用試薬を、本年8月25日より発売する。
これまでにPCR法により判別する同様の製品はなく、サンプル調製後約1.5時間で判別が可能になっているという。
(画像はプレスリリースより)
食中毒の原因菌、EHEC
EHECは、O157やO26など多くの種類が存在する、食中毒の原因菌。血便と激しい腹痛を伴う出血性大腸炎、さらには溶血性尿毒症症候群を引き起こすことで知られる。
これらの重篤な症状はEHECが産生するベロ毒素が原因であり、EHEC検出においては、まずベロ毒素遺伝子の保有状況によるスクリーニングを行われる。ベロ毒素遺伝子が陽性である場合、O抗原血清型のタイピングが行われる。
同試薬は、重症者で高頻度に検出される7種類のO抗原遺伝子型(O157、O26、O111、O121、O103、O145およびO165)をPCR法により判別する。これまでにPCR法により判別する同様の製品はなく、同試薬を使用することにより、サンプル調製後約1.5時間と迅速に判別することが可能となる。
食品分野や環境分野、公衆衛生分野などで利用
同試薬は、同社がすでに販売しているEHECのベロ毒素遺伝子の検出試薬と組み合わせることで、EHECの検出からO抗原遺伝子型の判別までをより迅速に実施することが可能となる。同社は、同試薬が食品分野や環境分野、公衆衛生分野などで利用されると見込んでいる。

O157などの腸管出血性大腸菌のO抗原遺伝子型の判別試薬を発売 - プレスリリース
http://www.takara-bio.co.jp/news/2014/08/21.htm