新しい作用機序を有し、刺激性が少ない
アンジェスMG株式会社は、核酸医薬であるNF-κBデコイオリゴを用いたアトピー性皮膚炎治療薬(軟膏製剤)について、国内において第3相臨床試験に移行したと発表した。
同剤は、新しい作用機序を有し、刺激性の少ない外用剤として期待されている薬剤。
安全性の高い新たな治療選択肢が求められてきた
アトピー性皮膚炎は、日本だけでも280万人、米国では1000万人もの患者数が推定され、しかもその数は増加傾向にあると考えられている疾患。既存の薬剤は、皮膚刺激性や局所副作用といった安全性の観点から医療ニーズを全面的に満たしているとは言えず、より安全性の高い薬剤が新たな治療選択肢として求められてきた。
NF-κBデコイオリゴ軟膏は、同社が国内で実施した第2相臨床試験において、中等症以上のアトピー性皮膚炎の顔面症状に対する改善効果が明らかになった。しかも、既存の治療薬が持つ皮膚刺激性あるいは局所副作用を呈しないことも観察された。この結果から同剤は、新しい作用機序を有する刺激性の少ない外用剤として期待されている。
プラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験を実施
NF-κBデコイオリゴ軟膏の開発方針について、同社と塩野義製薬株式会社は合意しており、今後は両社が第3相臨床試験の詳細について検討を進める。なお、当該臨床試験は同社が主体となって開発を進めるとしている。
第3相臨床試験では、アトピー性皮膚炎患者を対象としたプラセボ対照二重盲検ランダム化比較試験を実施する計画を立案しているという。

NF-κBデコイオリゴを用いたアトピー性皮膚炎治療薬(軟膏製剤)の国内第3相臨床試験への移行について - プレスリリース
http://www.anges-mg.com/pdf.php?pdf=100755.pdf