腹膜透析液の製造販売承認を取得
東京都渋谷区に本社を置くテルモ株式会社は、「ニコペリック腹膜透析液」の製造販売承認を厚生労働省より取得したことを2014年8月18日に発表しました。腹膜透析は腎不全に対する透析療法の一種で、患者自身が自ら腹腔内に透析液を自宅や外出先で入れることが可能で、腹膜を介して水や老廃物を取り除く腎代替療法となっています。
本商品の特徴とその背景とは
「ニコペリック腹膜透析液」は、浸透圧物質としてイコデキストリンを含有しており、ポリプロピレン製の2室容器を採用しています。使用する際には隔壁を開通して用い、混合後のpHは中性値である6.2から6.8になるように設計されています。
テルモでは1987年から腹膜透析液とその周辺のシステムについて開発を進めており、2000年に国内初となる中性化腹膜透析液「ミッドペリックL」を発売しました。今回製造販売承認を取得した「ニコペリック腹膜透析液」も、その技術を応用したものです。本剤を含めて同社が開発、販売している腹膜透析液はすべて中性化されたラインナップとなっています。
腎不全による透析療法は在宅での医療が中心となるため、患者にやさしいこと、そして患者の生活の質を高めることが大きな課題です。その点同社ではこれらの点に貢献するべく、今後も安全で快適な腹膜透析療法のため製品開発を行っていくことを表明しています。

テルモ プレスリリース
http://www.terumo.co.jp/