全身性エリテマトーデスおよび皮膚エリテマトーデスの治療薬
2014年8月8日、サノフィ株式会社は厚生労働省に対し、同社が開発中のヒドロキシクロロキン硫酸塩(以下、ヒドロキシクロロキン)の製造販売承認申請を行ったことを明らかにした。適応は全身性エリテマトーデスおよび皮膚エリテマトーデスとなる。
同剤は1955年に米国で承認されたことを皮切りに、日本を除くアジア諸国をはじめ全世界70ヵ国以上で承認されてきている薬剤だ。欧米では公表された論文のデータなどに基づいて承認されてきたため、同社は世界で初めて、現在の規制条件下で同剤に関する臨床試験を日本で実施したことになる。
これまで同剤は日本では未承認であったため、治療に利用するには個人輸入するしかなかった。このような現状を踏まえ、2010年12月、同剤は医療上の必要性が高い薬剤としてサノフィが開発要請を受けていた。
(画像はサノフィ株式会社ホームページより)
全身性炎症性病変を特徴とする自己免疫疾患
エリテマトーデスとは膠原病の1つで、全身性エリテマトーデスと皮膚エリテマトーデスは、ともに全身性炎症性病変を特徴とする自己免疫疾患だ。
現在、全身性エリテマトーデスの患者は国内に6万人以上いるとみられており、難病に指定されている。皮膚エリテマトーデスは、エリテマトーデスでの特異的皮膚症状を中心とした皮膚障害を指すが、その患者数も全身性エリテマトーデスと同程度いると言われている。

サノフィ、未承認薬「ヒドロキシクロロキン」の製造販売承認を申請 (プレスリリース欄)
http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/index.jsp