進行非小細胞肺がんの患者が対象
エーザイ株式会社は、同社創製のエリブリンメシル酸塩(以下、エリブリン)に関して、進行非小細胞肺がんの患者を対象とした臨床第3相試験(302試験)の速報結果を発表している。
エリブリンは、新規の作用機序を有する抗がん剤。転移性乳がんの治療薬としては、米国・欧州・日本等、50カ国以上で承認を取得している。
50カ国以上で承認を取得
同社は、がん領域を重点領域と位置づけ、抗がん剤の開発に注力している。エリブリンも、その一環として創製された薬剤。
エリブリンは、ハリコンドリン系の微小管ダイナミクス阻害剤であり、新規の作用機序を有する。2010年11月に、転移性乳がんの治療薬として最初の承認を米国で取得。これまでに、欧州・日本・アジア等、50カ国以上で承認を取得している。
全生存期間の延長は達成されなかった
今回実施された試験は、エリブリン単剤と主治医選択治療の有効性および安全性を比較する、多施設共同の非盲検・無作為化臨床第3相試験。対象は、プラチナ製剤の併用療法を含む少なくとも2レジメンの前治療後に増悪した、進行非小細胞肺がん患者540名。
速報結果では、主要評価項目である全生存期間(OS)の延長が達成されなかったとしている。OSの中央値は、両群ともに9.5カ月だった。エリブリン投与群で確認された主な有害事象は、これまでの投与で認められた安全性プロファイルと同様としている。

進行非小細胞肺がんの患者様を対象としたエリブリンの臨床第Ⅲ相試験の速報結果について - プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201442pdf.pdf