日本では初の承認取得
シスメックス株式会社は、検査用試薬「ipsogen BCR-ABL1 Mbcr IS-MMR DX試薬」の製造販売承認を取得したと発表した。
同試薬は、国際標準値(IS)にて報告する慢性骨髄性白血病治療効果モニタリング検査用薬。同試薬の承認取得は、日本では初となる。
日本国内ではこれまで存在しなかった
慢性骨髄性白血病の治療は、2001年にBCR-ABL1タンパク質を標的とする分子標的治療薬が発売され以降、治療成績が格段に向上した。現在は第2世代の分子標的治療薬が開発・市場導入され、さらに高い治療効果が実現している。
この分子標的治療薬を用いた治療では、効果を正確にモニタリングするため、血液中にわずかに残った微小残存病変(MRD)を測定できる検査が求められる。検査方法としてBCR-ABL1 mRNA検査(遺伝子検査)が世界的に普及しているが、日本国内ではこれまで、薬事承認を受けISにて報告できるBCR-ABL1 mRNA検査試薬は存在しなかった。
慢性骨髄性白血病患者のQOLの向上を
同社は、QIAGEN Marseille社からBCR-ABL1 mRNAの定量RT-PCR試薬を導入し、国内における臨床性能試験を実施。ISにて報告できる慢性骨髄性白血病治療効果モニタリング検査用試薬の製造販売承認取得を、日本で初めて実現した。
同試薬の導入により、ガイドラインに基づいた治療効果モニタリングが可能となり、より正確な診断による慢性骨髄性白血病患者のQOL向上と今後の治療の発展が期待されると、同社はしている。

日本初、国際標準値による慢性骨髄性白血病治療効果モニタリングを可能とする検査用試薬の製造販売承認を取得 - プレスリリース
http://www.sysmex.co.jp/news/press/