iPS細胞を用いた肝硬変治療の再生医療等製品の開発
2014年7月29日、大阪大学、医薬基盤研究所、レジエンス株式会社はiPS細胞を用いた肝硬変治療の再生医療等製品の開発に関して、共同研究を開始すると発表した。
大阪大学大学院薬学研究科教授で医薬基盤研究所招へいプロジェクトリーダーを務める水口裕之氏は、iPS細胞から分化させた肝前駆細胞を維持・増幅する技術や高機能な肝細胞への分化誘導技術開発に成功しており、この技術をもとに肝硬変治療に対する再生医療等製品の開発を目指す。
早期の企業治験や同技術の承認取得、またそれらを受けてのレジエンスによる製造拠点の整備も計画されている。
(画像はWikimediaより)
現在は移植にしか頼れない肝硬変治療の選択肢として
肝硬変は全国で40~50万人が罹患している。進行すると肝臓がんや肝不全に進展し、根治療法は肝臓移植しかない。ドナーの数が足りず、治療が受けられない患者が多数いるのが現状だ。
同技術により肝細胞の大量供給、ひいては肝細胞移植が可能になり、肝硬変の画期的な治療法となることが期待されている。

大阪大学 医薬基盤研究所 レジエンス 肝疾患に対する再生医療研究の共同研究を開始
http://www.nibio.go.jp/news/f