自社創製の抗がん剤「レンバチニブ」
エーザイ株式会社は、同社の英国子会社が抗がん剤「レンバチニブ」について、欧州医薬品庁(EMA)より、放射性ヨウ素治療抵抗性分化型甲状腺がんにおける迅速審査の指定を受領したと発表した。
迅速審査の指定を受領した英国子会社は、エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド。「レンバチニブ」は、自社創製の抗がん剤。
ファーストインクラスの資質を持つ薬剤
「レンバチニブ」は、血管新生や腫瘍増殖に関わるVEGFR・FGFR・PDGFRα・KIT・RETなどの受容体チロシンキナーゼに対し、選択的阻害活性を有する、新規結合型選択的チロシンキナーゼ阻害剤。
経口投与が可能であり、またFGF受容体のRTK活性を同時に阻害するという点でも、ファーストインクラスの資質を持つ薬剤として期待されている。日本・米国・欧州の各当局より、甲状腺がんに関わる希少疾病用医薬品(オーファンドラッグ)の指定も、すでに受けている。
アンメット・メディカル・ニーズが高い甲状腺がん
EMAの迅速審査指定は、公衆衛生と治療上の革新性において多大な貢献が期待される薬剤に対して行われる。進行した甲状腺がんの治療選択肢は限られ、未だアンメット・メディカル・ニーズが高いという状況を受け、「レンバチニブ」の迅速審査指定は行われた。
同剤の欧州および米国における薬承認申請は、本年第2四半期中に予定されている。日本では、本年6月に世界に先駆けて承認申請が行われた。

抗がん剤「レンバチニブ」について、欧州医薬品庁より迅速審査の指定を受領 - プレスリリース
http://www.eisai.co.jp/news/news201438.html