日本初の小児適応に向けての申請
興和株式会社(以下、興和)は、高コレステロール血症治療剤「リバロ錠」「リバロOD錠」(一般名:ピタバスタチンカルシウム、以下、リバロ)について、小児用法を追加するための製造販売承認事項一部変更承認申請を行った。今回の申請は、スタチン製剤を含む脂質異常症治療薬としては、日本で最初のことだ。
リバロ
リバロは、2003年9月に発売された強力なLDL-コレステロール低下作用がある高コレステロール血症治療剤。脂質異常改善効果がとても高く、長期使用での安全性、薬物相互作用発現の低減、糖尿病合併例の有用性等が確認されている。
リバロは、発売10年間で34億錠以上販売され、「リバロOD錠」の剤形追加や、用法・用量の変更(「夕食後投与」制限解除)等により患者や医療関係者にとって利便性の高いものとなった。また、海外でも米国、欧州、南米、アジア等において、合計18ヶ国で販売されている(8月7日現在)。
小児に対する脂質異常症治療薬がない状況を受けて
しかしながら、その一方で、治療が必要な患者として潜在的に約24,000人いると想定される日本の小児家族性高コレステロール血症患者は、小児に使用できる治療薬が存在せず、食事療法を中心とした治療に限定されている。
そのため、治療が十分になされず放置される可能性が高いことや、脂質異常症治療薬の小児における有効性や安全性の情報がない状況であるため、医療関係者や患者から、小児に対する脂質異常症治療薬の開発が望まれていた。
興和は、このような現状を受けて、小児の家族性高コレステロール血症患者を対象に、国内および欧州においてリバロの臨床試験を実施した結果、有効性および安全性を確認することができた。この臨床試験の結果によって、今回の小児用法追加の申請を行うこととなった。

興和株式会社 ニュースリリース
http://www.kowa.co.jp/news/2014/press140808.pdf