網膜色素変性治療薬「ウノプロストン」
株式会社アールテック・ウエノは、同社が網膜色素変性治療薬として開発中の「ウノプロストン」について、網膜色素変性を対象とするオーファンドラッグ指定の申請を厚生労働省に行ったと発表した。
オーファンドラッグ指定とは、生命にかかわる重篤な疾患でありながら、国内における患者数が5万人未満である希少疾患用医薬品の研究開発を、促進する制度。
有病率は約5000人に1人
「プロストン」は、アールテック・ウエノの創業者・上野隆司博士が1980年代初めに発明した、機能性脂肪酸の一群。医薬品として局所的に有効な生理作用を有しながら、プロスタグランジンが本来もつ多彩な全身副作用をほぼ分離している。
網膜色素変性は、遺伝性の疾患。有病率は世界中で約5000人に1人といわれ、日本では希少疾病に分類される。進行すると夜盲・視野狭窄・視力低下をきたし、末期には高度の視力低下あるいは失明にいたることもある。難病に指定されているが、適切な治療薬や治療法が確立されていないのが現状だ。
早期承認取得を目指し
同社は、ウノプロストンを主成分とした網膜色素変性治療薬の開発を進めている。第2相臨床試験の結果、眼底網膜中心部の網膜感度が悪化する患者の数を減らすことが示唆され、現在は日本においてウノプロストン点眼液の第3相臨床試験を実施しているという。
同社は、希少疾患用医薬品の研究開発を促進するオーファンドラッグ指定を申請するとともに、同剤薬の早期承認取得を目指し、さらに努力していくとしている。

ウノプロストン(UF-021)の網膜色素変性を対象とするオーファンドラッグ指定申請のお知らせ - プレスリリース
http://www.rtechueno.com/investor/press/