ノバルティス ファーマの新製品
ノバルティスファーマは、パーキンソン病を適応症とするスタレボ(R)配合錠、L50、L100の製造販売承認を取得したと、2014年7月4日に発表しました。この製品の特徴は、ドーパミンの前駆体であるレボドパ、ドパ脱炭酸酵素阻害剤であるカルビドパ水和物、そして、末梢カテコール-O-メチル基転移酵素阻害剤であるエンタカポンの3つの成分を1剤に配合している点です。
パーキンソン病治療の現状
パーキンソン病の治療においては、ドーパミンを補充するためにレボドパ・カルビドパ配合剤を経口投与するのが一般的です。なぜなら、レボドパの末梢での代謝を阻害することで、より効率的にレボドパを脳内に移行させることができるからです。
しかし、この病気が進行していくにつれて、レボドパの薬効持続時間が短縮してしまい、次の服薬前に効果が消失してしまうという問題が生じ、このことが患者の日々の生活に支障を来たす場合もありました。そのため、従来ではレボドパに加えてエンタカポンを併用する治療として開発され、現在の治療ガイドラインでも推奨されています。
今回の製品はこれらの成分を一つにまとめ、もともとレポドパ・カルビドパ配合剤とエンタカポンを併用する治療と同じ効果をこの製品1剤で得られるようにしました。このことで、患者の服薬錠数を減らし、患者の負担の軽減、そして服薬管理が簡便になることが期待されています。

ノバルティス ファーマ プレスリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2014/pr20140704_01.html