新しい抗真菌薬の販売許可申請
アステラス製薬はスイスのバシリア社と共同で開発を進めているアゾール系抗真菌剤であるイサブコナゾールについて、米国食品医薬品局(FDA)に販売許可申請を提出したことを2014年7月10日に発表ました。今回の申請の対象となる効能・効果は「侵襲性アスペルギルス症及びムーコル症」に対応します。
イサブコナゾールとは
イサブコナゾールはこれらの適応症に関してFDAよりQualified Infectious Disease Product (QIDP)の指定を受けているため、優先審査及び5年間の独占販売期間の延長が認められています。さらに、両方の適応症に関して希少疾病用の医薬品としての指定も取得。
臨床試験においては、主要評価項目の一つである投与42日目までの総死亡率につき、ボリコナゾールに対するイサブコナゾールの非劣性を確認。同剤の有効性が確認されています。
重篤な真菌感染症は増加傾向にあり、その背景には白血病治療のための高用量の化学療法、そして造血幹細胞移植を受ける患者の増加があります。今回の新製品が認可されれば、既存のマイカミンなどの抗真菌剤と共に、重篤な真菌感染症の治療に関して、新しい選択肢を提供できることが期待されます。

アステラス製薬 プレスリリース
http://www.astellas.com/