国内での臨床試験開始の決定
協和発酵キリンは低分子化合物であるバルドキソロンメチルにつき、日本国内で開発する方針を決定し、新しい試験として第II相臨床試験を開始すると、2014年7月2日に発表しました。この低分子化合物は米国テキサス州にあるリアタ・ファーマシューティカルズより導入したもので、その背景にはリアタ社が海外で行っていた試験があります。
今回の開発方針の背景とは
リアタ社が欧州・米州・オーストラリアで行っていた第III相プラセボ対照比較試験は、2型の糖尿病を合併する慢性腎臓病患者に対して行われ、本剤に関しては心血管イベントとして、特に心不全の発現リスクがあることが確認されました。そのため、協和発酵キリンでは、2013年11月に本剤の第II相臨床試験を中止し、今後の開発方針を検討するとしていました。
協和発酵キリンでは、リアタ社の行った試験データを詳細に検討した結果、医薬品医療機器総合機構との相談の上、患者の安全性に十分に配慮した上で、本剤の開発を国内で継続することを決定しました。今後行う国内の臨床試験では本剤の安全性と有効性を評価していく予定です。

協和発酵キリン プレスリリース
http://www.kyowa-kirin.co.jp/