新たな合弁会社の誕生
JSRとシミックホールディングスは、合弁会社として「シミックJSRバイオロジックス株式会社」を設立することで合意しました。設立方法としては、シミックがすでに今年3月4日に設立したシミックバイオロジックス株式会社にJSRが50%の出資を行うこととします。
今回の合弁会社設立の背景
今回の合弁会社設立の背景には新薬開発の潮流の変化があります。現在の新薬開発は低分子化合物から抗体医薬品を含む生物医薬品へと大きく変化しており、とくに自己免疫疾患の治療薬や抗がん剤については、抗体医薬品が主流を占めるようになっています。その中でも、次世代の多重特異性抗体が注目を浴びています。この抗体は高い標的選択性を有しているというメリットがある一方で、その設計及び製造プロセスについては未だ世界中で確立されてはいません。
本合弁会社は、東京大学及び東北大学が保有する3種類の次世代多重特異性抗体シーズを用いることで、次世代多重特異性抗体の設計・製造、そしてその工程管理や品質管理手法を開発することを目指します。
合弁会社が行う開発にあたってはJSRが有する最先端の抗体精製技術と、シミックが有する医薬品開発・製造・品質管理に関する技術を用いて、グローバル市場で競争力のある新薬を開発していくことを目指す予定です。

JSR プレスリリース
http://www.jsr.co.jp/