去勢抵抗性前立腺癌が適応
アストラゼネカ株式会社は、ヤンセンファーマ株式会社が経口前立腺癌治療剤「ザイティガ錠 250mg 」の国内製造販売承認を取得したと発表した。
「ザイティガ錠」は、去勢抵抗性前立腺癌を適応とする薬剤。
「CYP17」を副腎や前立腺がん組織内でも阻害
前立腺がんの治療では、前立腺がんの増殖を刺激するホルモンである「アンドロゲン」を除去する「アンドロゲン除去療法」と呼ばれる内分泌療法が、広く行われている。
しかし、病勢の進行や再発はいずれ認められ、去勢抵抗性前立腺癌(CRPC)を発症するに至る。その理由のひとつが、精巣以外の臓器でも微量の「アンドロゲン」が生成されることだ。
「ザイティガ錠」は、このCRPCを適応とする。「アンドロゲン」の生合成に必要な酵素である「CYP17」を、精巣のみならず副腎や前立腺がん組織内でも選択的に阻害することで、抗腫瘍効果を示す。この作用により、がん細胞に作用するアンドロゲンレベルをさらに抑制する。
CRPCの治療に新たな選択肢が
CRPCの治療は、未だ満足のいくものではなく、新たな治療のニーズが非常に高い領域だという。日本国内における「ザイティガ錠」の承認取得で、CRPCの治療に新たな選択肢が加わることになる。ちなみに同剤は2014年1月現在、欧米をはじめ世界87カ国で承認済み。
アストラゼネカは、2013年10月にヤンセンとの間で日本国内におけるコ・プロモーション契約を締結。今後はアストラゼネカとヤンセンの両社にて、医療機関への情報提供活動を実施するとしている。

前立腺癌治療剤「ザイティガ錠 250mg」 日本国内での製造販売承認取得のお知らせ - プレスリリース
http://www.astrazeneca.co.jp/media/pressrelease/