プレフィルドシリンジ発売
ノバルティス ファーマ株式会社は、眼科用VEGF阻害剤「ルセンティス(R)硝子体内注射液2.3mg/0.23mL」『一般名:ラニビズマブ(遺伝子組み換え)/以下、ルセンティス』の新剤形として「ルセンティス(R)硝子体内注射用キット10mg/mL」を発売した。
この製品は、ルセンティスの硝子体内注射専用のプレフィルドシリンジ(薬剤充填済み注射器)である。
(画像はプレスリリースより)
ルセンティス
ルセンティスは、遺伝子組み換え技術を利用して製造されるヒト化マウス抗ヒトVEGFモノクローナル抗体のFab断片で、眼疾患治療に特化して開発された薬剤だ。
ルセンティスは、日本では中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫病的近視における脈絡膜新生血管の適糖尿病黄斑浮腫の適応で承認されている。
投与する側の負担軽減と患者の感染リスクの低減
現在販売中のバイアル製剤は、医療従事者にとって投与までの操作が煩雑であり、投与過程における異物混入や感染のリスクが課題となっていた。
今回発売された新剤形(プレフィルドシリンジ)は、シリンジにあらかじめ薬液が充填されている。これにより、バイアルからシリンジ(注射器)への薬液の移し替え不要で、眼内投与用の針を装着するだけで使用できる。そのため、医療従事者が投与するための準備の負担軽減や患者への感染リスクの低減が期待される。
さらに、シリンジにあらかじめ印字された標線にあわせて投与することにより、患者は正確性と安全性が高い状態で、ルセンティスによる治療を受けられるようになる。

ノバルティス ファーマ株式会社 ニュースリリース
http://www.novartis.co.jp/news/2014/pr20140626.html